健康食品をはじめる前に知っておくべき知識についてご紹介!
昨今の健康ブームで、運動や食事の改善と一緒に健康食品をはじようと考えている方もいらっしゃるでしょう。しかし、健康食品を利用しても健康維持や健康増進が達成できているかの判断は難しいところです。そこで、健康食品をはじめる前に知っておくべきポイントを紹介していきます。具体的には、健康食品の捉え方から作用するポイント、効果を感じられるかどうかの検証方法など、自分の体を大切にするための情報をお届けします。
1.健康食品の課題
大前提として、市販されている健康食品の中に「これを利用すれば大丈夫!」といった製品は存在しません。そのため、目的に応じて自分にマッチした製品を選ぶ必要がありますが、調べるうちに情報が多くなって製品選びに迷うケースもあるでしょう。
また、効果を測定しにくい点も問題の1つです。健康維持や増進に対して何も取り組んでいない状態で健康食品をはじめると、何かしらの実感を得られることも珍しくありません。さらに、並行して運動の習慣をつけると健康食品による健康維持や増進なのか、運動による効果なのか判別がつかなくなってしまいます。こうした問題を解決するには健康食品への適切な理解と検証方法について学んでおく必要があります。
2.健康食品がサポートする3つのアプローチ
「自分にマッチした製品を選ぶ難しさ」の問題を解決するためには、健康食品の代表的なアプローチを知っておくとよいでしょう。ここでは健康食品がサポートする3つのアプローチについて解説します。
2.1.消化・吸収
栄養素を体内に取り込んで健康維持や健康増進を図る場合は、摂取する栄養素を増やすアプローチと、吸収率を改善するアプローチがあります。摂取したい栄養素を高濃度に配合されている栄養補助食品や、吸収しやすいように食事の栄養素を分解してくれる酵素がブレンドされている製品の利用が一般的です。吸収しやすいように低分子化されているものも消化・吸収の効率化をターゲットにしています。
逆にダイエットを目的とする場合は、吸収を抑える効果がある特定保険用食品や、周囲の物質を吸着して吸収を抑える炭もしくは食物繊維などを取り入れるアプローチがあります。中には難消化性の成分を利用して満腹感を得られるようにし、食事量を少なくするケースもあります。
2.2.代謝
代謝は主に体の中でエネルギーを消費する役割のことで、基本的には体内での利用を促進する機能に注目します。例えばトウガラシのカプサイシンによるエネルギー代謝などが挙げられます。代謝促進が謳われているものがありますが、体内に取り入れてエネルギー代謝を促すアプローチは少なく、論文などを確認すると効果がないものも多数あります。代謝にアプローチする健康食品は、慎重に検討することをおすすめします。
2.3.排出
排出をターゲットとした健康食品には、排出する環境に働きかけるアプローチと排出しやすくするアプローチがあります。乳酸菌などに代表される腸内環境の改善は排出にとって有益でしょうし、分解して低分子化を促す酵素サプリも排出を助けてくれるでしょう。また、食物繊維も排出に対してポジティブな影響をもたらしてくれます。選択肢が多くない分、良い製品を吟味しやすいと言えます。
3.生活習慣の改善は必須
健康食品は、栄養補助食品と言われるように主に不足しているものを補うことを目的としています。そのため、健康の基本である「バランスの良い食事」と「適度な運動」、「十分な睡眠」を目指した生活の改善は必須です。
ただし、いきなり完璧な食事や運動を目指すのは得策ではありません。生活習慣を大きく変えるのは負担も大きいので、続けられることからはじめましょう。具体的には、寝る前のスマホに触れる時間を減らす、朝食の野菜の量を増やす、週に1回は30分程度の運動をするなどが挙げられます。2〜3週間程度続けられたら徐々に改善する場所を増やしていく方法がおすすめです。
4.効果検証の方法と注意点
「健康維持や健康増進の効果を測定しにくい」という問題は、実際に測定をすることで解決可能です。ここでは効果検証の代表的な方法と注意点について紹介します。
4.1.実際に測定する
実際に効果が出たとしても、その効果がどれくらいあるのかは個人によります。そこで、比較できるように客観的な数字を測る方法(直接測定法)があります。特に体重や血圧など数値で測定できるものは変化がわかりやすいでしょう。献血などでの定期的な血液検査や、毎年の健康診断も変化を測定する機会として利用できます。
これらの数字が改善していけば、健康によい変化があったと考えることができます。メーカーが実際に利用した人のデータを公開している場合は、平均値や中央値と比較してみるのもおすすめです。それらの数値よりも低ければ、効果があったとしても自分にマッチしていないと判断できます。
4.2.主観で測定する
数値で測定できない場合は、自分の体感で測定する方法(主観評価法)があります。例えば、その日の調子を5段階(1.調子が悪い、2.調子が少し悪い、3.どちらでもない、4.調子が少しいい、5.調子がいい)でつける方法があります。「体が軽い」や「頭がスッキリする」といった評価でもいいでしょう。客観的な数値ではありませんが、カレンダーにつけていくと変化がわかりやすくなります。
4.3.効果測定の注意点
効果を検証する際は、変化を1つずつ確かめることが大切です。例えば、ダイエットのためにサプリメントと運動を同時にはじめると、どちらの効果がどれだけあったのかを測定することができません。
これは分かりやすい例ですが、多くの健康食品はどのような健康維持や健康増進効果があるかは未知数です。やはり適切なアプローチのためには1つずつ効果を検証していく必要があります。そのためにも実際に効果があるのか自分で判断できるように知識を身につけていきましょう。
まとめ:健康食品の知識をつけてアプローチをしっかりと考えよう!
健康食品を選ぶ際は、検討している製品と自分のマッチング度合いと、効果の検証方法について考えておくことをおすすめします。特に期待できる効果に応じた項目(体重や血圧)を継続的に測定できれば、健康になった実感が得られるでしょう。また、健康食品に含まれている成分の知識があれば、最適な製品を選べる可能性が高くなります。しっかりと事前に検討して、最適な健康食品を選ぶようにしましょう。